【レビュー】『Rise of the Ronin(ライズオブザローニン)』名もなき浪人が己の道を切り開く‼

PlayStation 4/5
作品名:『Rise of the Ronin(ライズオブザローニン)
発売日:2024年3月22日
プラットフォーム:PS5

『仁王』や『NINJA GAIDEN』を開発した“Team NINJA”が贈る、戦闘重視のオープンワールドアクションRPG。 戦乱で引き裂かれた19世紀の日本で壮大な旅を始めよう。 1863年、日本。徳川幕府による治世が始まってから300年、突然現れた黒船によって日本は混乱の渦に呑まれた。 戦乱、疫病、政情不安による混乱の最中、名もなき浪人が己の道を切り開く。 (PlayStation引用)

「Rise of the Ronin」のゲーム紹介!

このゲームを簡単に紹介すると

・幕末とオリジナルを組み合わせたストーリー

・幕末の日本を冒険できるオープンワールド

・武器、流派で自身のプレイスタイルを確立できる

幕末とオリジナルを組み合わせたストーリー

戦乱の世を統一した徳川家康が幕府を開いてから300年、日本は異国に門戸を閉ざし、独自の繁栄を遂げていた。しかし、その泰平の陰で戦乱は続いていた。諸国の大名は、幕府に厳しく監視され、重い加役に苦しんでいた。謀反の火種は、日本の各地にくすぶっていたのである。黒洲藩では、来るべき幕府との戦いに備え、山間の村で武器を密造していた。だが、その計画は幕府の手で闇から闇へ葬られた。黒洲藩では、別の”武器”も作っていた。特殊な兵士、「隠し刀」である。「隠し刀」は剣術・忍術に長け、決まった名を持たず、どのような場にも潜入できる。「隠し刀」は、「研師」と呼ばれる師範に二人一組で育てられる。二人がそれぞれ動けば自在に撹乱し、一つに結び付けば大きな力となる。「隠し刀」は、強い因縁で結ばれていた。

主人公の隠し刀の二人組は、藩命により米国の黒船に忍び込み、船長のペリーが持つ密書を盗み、隙があれば暗殺するように命令される。二人は黒船に潜入し、密書を盗むことはできるが、ペリーの暗殺には、青い鬼の仮面に妨害され、密書を持ち帰るための隠し刀の一人が片腕を切り落とされ犠牲になる。生き残った隠し刀は、片割れが生きている予感があるため、脱藩して片割れを探す旅に出る。

本作のメインストーリーは、2本の柱があり、1つ目は「生き別れた片割れを探す」、2つ目は「坂本龍馬や維新志士達とともに幕末の情勢に関わる」です。史実をもとにストーリーが組み立てられており、そこにオリジナルキャラが関わりうまく世界観が作られています。

坂本龍馬や高杉晋作など有名な倒幕派や井伊直弼や近藤勇などの有名な佐幕派が登場します。また、福沢諭吉や山縣有明など後の歴史で出てくるような有名人物もストーリーに絡んでくるため、ゲームとは別にどんな人物であったか気になると思います。

幕末の日本を冒険できるオープンワールド

本作はプレイヤーがメインミッションを追いながら様々なサイドミッションやアクティビティに取り組む典型的なオープンワールドゲームです。アクティビティはおもに、無法者に占拠されたエリアを解放する「治安改善」や強敵を討つ「お尋ね者」といったバトル系アクティビティ、「飛行訓練」や「射撃訓練」などのミニゲーム、そして、指定された風景を写真機で撮る「写真撮影」やマップに記された猫、社、蔵(宝箱)、名所などを発見して回る収集系アクティビティなどがあります。

アクティビティを進めるとレベル上げや能力ポイントがかなり集まるため適度に進めないと攻略につまずくかもしれません。また、サイドミッションをクリアするとキャラの好感度が上がったり、新しい流派が身に付けられるため、ある程度探索は進めたほうが良いと思います。

武器、流派で自身のプレイスタイルを確立できる

本作のアクションは、開発がコーエーテクモのTeam NINJAということもあり、同チームが開発した『仁王』や『Wo Long』に似たアクションとなっています。

しかし、ゲーム性は『仁王』や『Wo Long』のような難易度の高い「死にゲー」ではなく、レベルがあれば、適度なアクションスキルで、簡単に攻略できると思います。

この作品の魅力は「石火」というパリィです。敵の攻撃に合わせてジャストタイミングでボタンを押すことで敵の攻撃を弾くことができます。「石火」をうまく決めれば相手の気力ゲージを大きく消耗させ、大ダメージを与えることができます。プレイしていて、連続で「石火」を決め、相手に大ダメージを決めていくと爽快感があり、非常に楽しい要素だと思います。

他にも様々な種類の武器や流派があり、攻撃モーションや武技があります。武器だけでなく、流派によって特徴がことなるため、プレイヤーの好みの武器を見つけ、流派を選ぶ面白さがあると思います。また、武器や流派によって、敵との相性が異なるため、幅広い敵に有利に立ち回れるようにうまく武器と流派を組み合わせる必要があります。

評価

〇キャラメイクの多彩さ

キャラメイクは、細かく設定でき、様々な顔を作ることができます。また、キャラクターコードを入力すれば、誰かの作ったキャラクターをコピーできるため、キャラメイクが苦手でもかっこいいキャラ、かわいいキャラを使うことができます。

ストーリーで序盤で隠し刀である二人をキャラメイクすることになります。ストーリーでどちらを操作するのか決めることになりますが、自分の操作キャラとラスボスを自身で作成するのは珍しいかもしれません。双子や兄弟など勝手に設定を想像してキャラメイクを行えばより世界観に入り込めると思います。

〇適度のやりこみ要素の探索

隠し刀の旗印(ファストトラベルのポイント)、「治安改善」、「お尋ね者」を倒すだけで、マップ内の収集物の位置が表示されるため、収集物の探索がしやすいです。また、目標地点としてピンを指すと高低差までわかるため、探索がスムーズに進みます。

他にも、滑空して空を移動できたり、馬を呼び出し乗ることができるため、移動に時間がそこまで苦痛ではないと思います。

〇選択次第でストーリーが変化する

本作では、倒幕派、佐幕派があり、どちらの陣営に味方するかでストーリーが変化します。味方する陣営によって少しストーリーや敵が変わりますが、「留魂録」によって分岐の場所から遊ぶことができるため、見れなかったイベントも簡単見ることができます。

〇暗殺アクションの爽快さ

ステルス要素があり、見つかっていない状態であれば、背後から特殊アクションで大ダメージを与えることができます。特殊アクションは草むらに隠れて・上空から・鉤縄で釣り上げてなど様々な状況で行うことができます。また、連続暗殺も可能でこれは本作で一番気持ちよい瞬間の一つでした。

×鍛冶屋、アイテム使わない

本作では、鍛冶屋があり、武器や防具を強化して能力を高めることができます。しかし、ストーリーを進めればより強力な武具が手に入るため、鍛冶屋で武器の強化をすることがありませんでした。また、回復系以外のバフ系やエンチャント系のアイテムはあまり使用せずに攻略できるため探索で集めた調合素材などはほとんど使わずもったいないと感じました。

総評

クリア時間は倒幕ルートクリア、探索100%、サイドミッションすべてクリアで60時間でした。

メインストーリーは、隠し刀の二人組が敵対する展開は予想が容易でした。隠し刀として特殊な兵士であり続ける敵側の隠し刀は、自身が作られた意味を絶やさないために戦争を起こす敵側として暗躍し、主人公は史実の人物と協力し、平和へ導く行動します。ストーリー自体はありきたりですが、史実とオリジナルが組み合わさって良いストーリーで面白かったです。

しかし、ストーリーで倒幕派と佐幕派があり、互いに戦争をしているにもかかわらず、主人公が両陣営を行ったり来たりしているのが、気になりました。各派閥を行き来していたら裏切者扱いされないのか疑問に思います。キャッチコピーに「プレイヤーの選択肢で物語が変化する」とあるので倒幕派を選べば、倒幕は周辺のキャラクターとのみ接して物語を進めていくくらいの大胆さがあってもいいのかと思います。

戦闘は、武器、流派でアクションが多数あるため、飽きないと思います。また、「石火」でパリィを決められれば爽快感があり、面白いです。ゲームの難易度はそれほど高くないため、アクションが苦手な方でも十分遊べると思います。

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