2024年10月24日に発売された「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」のクリアレビューです。
私は、リメイク前のオリジナル版をプレイしていないため、比較してレビューすることができません。そのため、思い出補正なしでの純粋な本作のレビューになります。
「ロマンシング サガ2 リベンジオブザセブン」のゲーム紹介!
このゲームを簡単に紹介すると
・ファミコン用ゲームのフルリメイク作品
・自由度の高いフリーシナリオRPG
・皇帝継承、見切り、閃きなどの珍しいシステム
作品紹介
本作は、1993年12月10日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたスーパーファミコン用コンピュータRPGである『ロマンシング サ・ガ2』をフルリメイクした作品になります。
ジャンルは、RPGになります。
ストーリーおよび戦闘は、自由度が高いシステムになっています。
ストーリーは、「フリーシナリオ」であり、プレイヤーの選択でストーリー展開を作り出すことができます。ストーリー展開によっては、各地域の情勢が変化したり、仲間になるキャラクターが変化します。
戦闘は、各キャラクターが順番に行動する「タイムラインバトル」となっています。行動順は画面上で確認可能です。行動順は、自キャラと敵との素早さによって順番が変わります。ファイナルファンタジーや英雄伝説軌跡シリーズと同じ形式のRPGになります。
マップ上に敵が表示され、接触すると戦闘が開始されるエンカウントバトル形式です。
戦闘
30以上のクラスから皇帝を含め、5人編成します。得意な武器や術は、バラバラにしておいたほうが戦闘で有利に進められるため、皇帝のクラスによって編成メンバーが変わります。
次に、陣形を選択します。陣形は、皇帝になるクラスによって増えていきます。
陣形によって素早さや狙われやすさが変わります。陣形によって範囲攻撃の受け方が変わります。横に並んでいると、敵の攻撃によっては全員が被弾します。プレイヤーのスタイルによって好みのものを使うといいと思います。
私は、タンク役、物理攻撃キャラ2人、遠距離攻撃2人で初期から使える十字の陣形のインペリアルクロスを使用していました。中央と後列は、防御の低い遠距離型のキャラを配置していました。この陣形は、中央と後列に狙われにくい補正がありますが、縦列攻撃に弱いです。縦列攻撃は、術系が飛んでくることが多かったため、魔法防御を高くしていました。
編成や陣形で戦略性が生まれます。氷の遺跡の巨人戦は、一撃が強く耐えられず、横一列の攻撃が強いです。そのため、陣形をインペリアルクロスにして、最前列のタンク役に防御をさせ、最後列にアタッカーを配置し、中央列にヒーラーやバフ役を配置しました。中央列には、霧隠れを使用し、狙われないようにし、生命の水で回復、水舞いで前衛と最後列に防御を上げていました。ほかにも見切りや斬撃無効のソードバリアを使用すれば、攻略しやすいと思います。
編成、陣形、装備、術などを敵に合わせ、自分なりの戦術で攻略できるのが面白いと思います。
バトルは、各キャラクターが順番に行動する「タイムラインバトル」であり、行動時に技や術を選択し敵にダメージを与えます。技は武器ごとに8種類、術は6種類存在し、敵の弱点を突けば、敵に大ダメージを与えることができます。
また、弱点を突けば、連携ゲージが溜まり、連携(オーバードライブ)を発動できるようになります。連携を発動すると直後の行動できる仲間と連携して技や術を使用できます。連携攻撃には、ダメージに倍率がかかり、大幅な威力を出すことができます。
そのため、敵の弱点で攻撃しないと、連携ゲージを溜めるができないため、敵によって編成を変更し、弱点を取れるようにするか、武器や術が偏らないようにバランスよく編成するする必要があります。
ボス戦においては、戦闘中のBPの回復手段がないため、耐久戦は不利になります。敵の弱点を見極め、連携ゲージを溜めることが重要になります。そのため、パーティー編成からバランス良くしなければ、ボス戦で苦戦することになります。
特徴的なシステム
皇帝継承
プレイヤーは、帝国の皇帝となり、領土を拡大させながら、七英雄との戦いに挑みます。広げる領土の順番や七英雄と戦う順番は自由です。本作では、バトルでパーティが全滅したり、ストーリー進行により年代が大きく経過すると皇帝継承として新しい皇帝を選ぶことになります。即位した皇帝は前皇帝の能力の一部を引き継ぎます。
皇帝には、職業や種族など多種多様な30以上のクラスから選択することになります。クラスによってステータスや得意武器が異なるためプレイヤーの好みが出ます。
皇帝になったクラスや性別でストーリーの進行も変化するため、プレイヤーによって体験できるストーリーが変化します。
ライフポイント(LP)
パラメーターには、HP、BP、LPが存在します。HPは、キャラクターの体力、BPは、技や術などのスキル攻撃を使用するときに消費します。HPやBPは他作品でもよくある概念でなじみがあると思います。
LPとは、キャラの生命力を表す数値であり、HPが0=戦闘不能になった場合・および戦闘不能状態で追撃を受けることによって、1ずつ減少し、LPが0になるとそのキャラは死亡してしまい、使用できなくなります。
ボス戦であれば、一撃で半分以上HPをもっていかれることもよくあるため、頻繁に戦闘不能になり、LPを消費します。また、蘇生した後もHPが少ないと連続でやられてしまうため、LPがどんどん削れてしまうこともあります。
死亡したキャラを使用できなくなる作品の場合、すぐにロードをしてやり直すことが多いと思います。しかし、LPは10前後ある為、多少消費してもロードをかけるか判断が難しく、悩まされるところであります。
閃きと見切り
技や術の習得は、閃きで習得します。キャラクターごとに閃き適性があり、技を使用すると別の技を閃くことがあります。様々なキャラを使用して強力な技を探すのも面白いかもしれません。
また、見切りというシステムがあり、バトル中に攻撃を受けた時、技を見切ることがあります。見切りが発動すると技を回避することができ、その後もずっと同様の技を回避するようになります。見切りは、1キャラにつき4個まで登録でき、頻繁に飛んでくる強力な技を登録していれば、被弾を減らすことができます。また、ボスの技を見切ることができれば、楽に戦闘を進められます。
まとめ
ラスボス攻略まで行い、プレイ時間は35時間くらいでした。王道なRPGであり、ややこしいシステムがなく、遊びやすい作品だと思います。七英雄に立ち向かうために「伝承法」で何世代にも記憶を繋げて戦う世界観が魅力的でした。
また、ストーリーの所々に七英雄の回想シーンもあり、なぜ英雄が敵になってしまった背景もわかるため、一概に悪だとは言えない部分がありました。
ゲーム性で、技の閃き、見切りのシステムは、現代のゲームではあまり見かけない気がしました。近年のゲームでは、技を覚えるのはレベルのイメージがあります。また、回避に関しては確率で避ける設定になっている気がします。技の習得や見切りによる回避できる技の設定は、プレイヤーに求められる戦略性が広がる魅力的な内容でした。
気になる点としては、戦闘回数によって敵のレベルが変化するシステムは、斬新ではありますが、敵が強くなるのが気になり、自由にレベル上げがやりにくいと感じました。
また、ラスボスは、七英雄比べて段違いに強かったです。ストーリー的には、七英雄の最後の1人を倒した後、ラスボスにいけるのですが、ターン数制限があり、少ないターンで大ダメージを与え、倒し切らないといけない感じがして、戦略性を感じられなかったです。
リメイク作品は、過去作品を現代風に直して遊ぶことができ、とても面白いです。内容が同じでも、3Dでボイスがつくだけでも遊びやすくなるので、過去の有名なタイトルはどんどんリメイクされてほしいですね。
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